旅行中の便秘対策
こちらの本を読んでいて、はっとひらめいたことがありました(笑)。
『新しい腸の教科書 健康なカラダは、すべて腸から始まる』- 江田証 著
どこの書店でも必ずといっていいほど並んでいるんではないか、というこちらの本。腸活を意識している方は手に取ったことがある、という方も多いはず。
発売されたのは2020年ですが、私は割と最近読みました。
P.50より一部、引用させていただきます。
<なぜ旅行で便秘になる?脳と腸の親密すぎる関係>
旅行先で便秘になるのは、不慣れな環境に脳がストレスを感じ、交感神経がはたらきすぎることで、腸の動きが低下して起こります。この状態が長く続くと、悪玉菌が増殖して、さまざまな不調を招く恐れがあります。したがってできるだけリラックスし、交感神経のはたらきを抑えることが大切です。
つまり、
脳(視床下部)がストレス反応を起こす
↓
自律神経の乱れによって交感神経優位の状態が長く続いてしまう
↓
腸の動きが鈍くなりすぎて便秘になる!!!
ということのようです。
「自律神経の乱れ」というワードはよく聞くかと思いますが、ものすごく簡単にいうとアクセル(交感神経)とブレーキ(副交感神経)に例えられることが多いです。
スイッチがON!いけいけGO!GO!の状態が交感神経。緊張している時も交感神経が優位になると言われています。
交感神経が優位になると
・血管が収縮
・心拍数と血圧が上昇
・心身ともに興奮状態
と、まさにアクセルを踏み込んで前進しようという態勢に。
もう少しわかりやすくいうと、「闘争と逃走」という言葉で例えられるように、人類の歴史の中で戦ったり逃げたりしているときの体の状態のことをいう、ともいいます。
・瞳孔がカッと見開き、
・心臓がドキドキし、
・汗が出て、毛が逆立つ
・呼吸も早くなる
襲われるーーー!逃げろーーー!!!
もしくは、戦だーーー!敵を撃てーーー!!!という状態なので、
呑気にトイレに行っている場合ではない、ということです。
不安やストレスを感じる、緊張状態が続くこと、このような状況が続くと便秘になってしまう、と考えるとわかりやすいでしょうか。
現代の日本では、食べているときにいきなり敵に襲われるなんていうことはほとんどありえないですが、進化の過程においてもこの機能は残っており、腸の働きにも影響があるとされています。
一方で、副交感神経が優位になると
・血管がゆるみ
・心拍数や血圧が低下
・興奮にブレーキがかかり、リラックスした状態
こちらももう少しわかりやすくいうと、つまり「リラックスした状態」。
そして、腸に関しては「消化・吸収・排泄」というキーワードもよく添えられます。
気の知れた人との食事を楽しんでいるとき、お風呂に入っているとき(※温度や体調に注意が必要)、眠いとき、などはこちらです。
呼吸もゆったり。
「ふぁ〜、気持ちいいなぁ」というような状態。呼吸法で副交感神経を優位にしていくなどというメソッドもあります。
リラックスできた状態でやっと、腸管の動きが活発になり、
トイレに行きたい!と感じて排泄が行われます。
なんとなく、イメージできましたでしょうか?
ただ、ここで一つ疑問が浮かぶ方もいるかもしれません。
緊張すると逆にトイレに行きたくなるんだけど・・・
という方。
学生時代の運動会のリレーの前、仕事の重要なプレゼンの前、大勢の前でのスピーチなど、緊張する場面で下痢気味になってしまうのは、よくあること。一見矛盾しているようですが、これは過敏性腸症候群の症状でもあるらしく、失敗できないという強い不安(興奮)を抑えようと、副交感神経がはたらきすぎ、腸の動きが活発になってしまうことなどで起こるそうです。
腸は第二の脳と呼ばれることがありますが、このように、腸と脳それぞれが感じたストレスや不調は、互いに影響し合うということが様々な研究などから分かってきています。
〈補足〉
腸管のぜん動運動は、腸管神経が動き自体をコントロールしており、さらに、腸管神経と連携している自律神経が指令を出しています。
自律神経のうち、興奮や活動時に優位になる交感神経がはたらくと、腸管の動きは抑えられ、逆にリラックスしているときにはたらく副交感神経が優位になると、腸管の動きが活発になります。
ところが、ストレスや不摂生などによって、自律神経のバランスが崩れると、腸管の動きを正常にコントロールできなくなります。
そして大事なのは、自律神経は交感神経と副交感神経のバランス。どちらかに偏りすぎてしまうことが不調を招いてしまう一因となることがあるので、どちらが良い・悪いではありません。
さて!ここで、やっと本題の旅の話に戻ります。
冒頭で半分冗談混じりに申し上げた私がひらめいたこと。
ぜひ旅先ではスパに行き、リラックスした気持ちでトリートメントを受けてみてください♪
もちろん旅の種類、目的、渡航先によってはスパなんてないかもしれません。
そして、トリートメントを受けるのが苦手な方は逆効果になってしまう可能性があるので無理に受ける必要は全くありません!
温泉や温水プール、ジャグジーなどのスパ施設を利用してリラックスするのもよいかもしれません。
あくまでも目的は、便秘解消のサポート、副交感神経を優位にすること。
その一つの手段に、スパってピッタリなのでは?!と思った次第です。
言ってしまえば、自分にとって、どこに行ってもリラックスできる方法を心得ている方は別にスパは必要ないでしょうし、おそらくそんな方は元々旅行やビジネスでいつもと違う場所に行っても、便秘になんてならない!という方がほとんどかもしれません。
そして大前提のお話ですが、便秘は自律神経の乱れだけが原因で起こるわけではなく、個人差もある、医療機関で診察を受けてもなかなか治らないという方もいらっしゃいます。
ここでは「治る」という話ではなく、「サポートになるのでは?」とただ私が個人的に思っただけです。
もしかしたら効果があるかも?!
あったらいいな♪というお話です。
効果があればラッキー、というくらい。
スパでのトリートメントで期待できる効果は様々ですが、まずはその非日常的な特別な空間、温かくて滑らかなやさしいタッチ、ふわふわでやわらかい心地良いリネンなどに触れることによって、幸せホルモン「オキシトシン」が分泌されること。
「日々頑張っている自分を労っている特別な時間」を感じることができる、この感情も大切です。
香りを使用することも多いので、心地良い香りを嗅ぐことによって呼吸が深くなり、副交感神経優位に導いてくれる効果も期待できます。
セラピストの腕や使用する商材などが自分に合っていることが大前提でもありますが(「気持ちいいなぁ」と感じなければ残念ながらあまり意味がありません…)時間や予算に余裕があれば、ぜひ旅先でスパを訪れてみてください😊
スパに限らず、旅先ではゆっくりまったり過ごす時間も大事にしつつ、水分しっかり摂取、美味しいものを食べて、笑って、よく眠る、このあたりも大事かと思います。
食いしん坊の私は旅先で便秘になったら美味しいものがお腹いっぱい食べれなくなるのが悔しいので、神経質にならない程度に便秘対策をできるだけしたいと思います(笑)。
<参考文献>
江田証、2020、『新しい腸の教科書』
小林 弘幸、2020、『眠れなくなるほど面白い 図解 自律神経の話』
樺沢紫苑、2021、『THE THREE HAPPINESS 精神科医が見つけた3つの幸福』
山口 創、2016、『人は皮膚から癒される』
西野精治、2017、『スタンフォード式 最高の睡眠』
津川友介、2022、『HEALTH RULES ヘルス・ルールズ』
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