an’s diary ⚓︎

イギリスセラピー留学を経て、豪華客船で働く船上スパセラピストへ。海外生活の話や旅日記、美容・健康情報などを綴っています。

最近よく聞く「フェムテック」とは?

 

ここ数年メディアなどでよく耳にする、目にするようになった言葉、「フェムテック」

よく聞くようになった理由は複数あるようですが、単純に市場が拡大している、お金が動いている、というのが一つの大きな理由のようです。

 

そして、健康意識が高まっている!

またMeToo運動が一つのきっかけとなり、ジェンダーに対する意識の影響も挙げられます。

 

気になっていたので少し深掘りしてみました。

 

 

 

フェムテックの意味は?

female(女性)× technology(テクノロジー)

= Femtech(フェムテック)

 

ということで、femaleとtechnologyを掛け合わせた言葉。

 

「デジタルヘルス」「ヘルステック」などという言葉もよく聞きますが、その中でもよく語られる分野です。

 

フェムテックは

女性が抱える健康の課題を

テクノロジーで解決できる商品(製品)やサービスのこと

 

を指すとのこと。

ただ思っていたよりも幅広い製品などを指すみたいで・・・!

 

 

フェムテックの例は?

 

<主な分野>

こちらの資料によると、以下の6つに分けられるそうです。

・月経

・妊娠・不妊

・産後ケア

・更年期

・婦人科系疾患

・セクシャルウェルネス

 

また、「フェムテック」に確立された定義は存在していないということもわかりました(!)。

 

<現在普及しているフェムテック製品・サービス>

・専門家相談 / サポート

・簡易検査キット

・健康管理 / トラッキング

・医療支援

・その他

 

抽象的でわかりにくいと思うので、具体例をみていきます!

 

1. 月経関連

代表的なものとしてよく語られるのが、生理日予測、月経管理アプリとして知られる「ルナルナ」

 

私は似たようなものとして「ラルーン」というアプリを一時期使っていましたが、今はiPhoneのヘルスケア・周期記録を利用しています。

 

生理日予測に関しては、以下のような活用例があります。

・海やプール、温泉の旅行などの予定を立てるときに便利

・妊活をされている方

・月経前症候群(PMS)など気分や体調に影響がある方

・ダイエットや肌の調子を確認する etc.

 

月経周期によって女性ホルモンのバランスが変わるので、予測アプリのカレンダーをチェックすることによって、良いサポートツールになり何か対策できることがあるかもしれません。上記以外の理由もあるなど人によって使い方は様々ですが、QOL向上に繋がる一つの手段かなと私は考えます。

 

ちなみにiPhoneのヘルスケアはApple Watchと連動して歩数、睡眠、心拍数などのデータの管理ができるのですが、今後は血圧、血糖値などのデータの測定・管理ができる未来が来るかも?!という話もあり、期待したいところ。まだまだ先のようですが・・・!

 

それにしても、「テクノロジー」ということでどうしてもアプリなどと結びつけてしまいがちだったのですが、「生理用ナプキン」「吸水ショーツ」もフェムテックの一種なんだそうです(!)。

 

フェムテックは「女性が抱える健康の課題をテクノロジーで解決できる商品(製品)やサービスのこと」と先述しましたが、確かに、テクノロジーを使って開発されてきた商品という意味にもなるのか、と少し納得しました。

でもなんか違う、とまだ正直腑に落ちていない部分も(笑)。確立された定義がない、ということはここにつながるのか、と思ったり。

 

吸水ショーツはここ1〜2年で参入する企業が急激に増えました。日本ではGU、ユニクロ、そして他の企業も次から次へと販売している印象。

ちなみに私はGUのもユニクロのも発売してすぐの頃に試してみましたが、どちらかというとユニクロの方がいいかな、という感じ。他ブランドも含め好みや考え方など色々あると思いますが、高価格帯でしか販売されていなかったものが、多くの消費者にも手に取りやすい価格帯で、馴染みのあるブランドから発売されたのは社会への影響力も大きいです。

 

あとは月経カップ

生理衛生用品が高価でなかなか手が届かない、または月経にまつわる問題が少女たちを苦しめている発展途上国などで、月経カップの普及に力を入れているということも聞いています。

 

(現代の日本では考えられないかもしれませんが、生理中の女性は「不浄」とされ、家族から隔離され、若い頃から生理に対する「羞恥心」を植え付けられる、そんな文化が今でも残っている国や地域があります。

子だくさんだった時代、女性は常に「妊娠しているか」「授乳しているか」のどちらかで、生理がありませんでした。定期的に生理があるのは特に若い女性か、年配の女性だったのです。このような理由で、出血のある女性が比較的少なかったことも、多くの文化で生理中の女性を隔離する習慣が生まれたことに影響しているのではないかと考えられているそうです。いずれにしても長い間、経血は汚らしく、穢れているとみなされ、生理中の女性は社会から排除されてきました。)

 

ただ、こちらはまだ安全面など賛否両論あるという声もあるそうで、私もまだ試したことがないのですが、これからもっとデータが出てくるのかな?と期待しています。

 

2. 更年期障害領域

私が個人的に注目しているのが、更年期障害をサポートするもの

記事を読んでいて、こんな商品があることを知りました。

 

更年期の症状の一つであるホットフラッシュ、ほてり

症状を和らげるためには、まずは体温を冷やすことが必要、ということでリストバンド型のウェアラブルデバイスで、ホットフラッシュに伴う体温上昇を素早くキャッチし、手首を冷やす機能をもつものがあるそうです!ホットフラッシュと気づく前にセンサーが察知し、対策を打てることを目指しているとのこと。

 

なんて画期的!

 

このホットフラッシュ、経験しないとなかなか想像できないかもしれないのですが、周りの人は何も感じていないのに、自分だけ急に顔、上半身が熱くなってきて、汗が出てくる。周りからは「どうしたの?暑いの?」と変な目で見られたり、傷つくような言葉を言われる。でも、どうしようもない。余計に汗も出てくる。仕事にも余計に集中できなくなる・・・

 

私はまだ更年期を経験していないので実際に体験したわけではありません。でも、このような悩みを抱えているという方の話を何度か聞いたことがあります。

 

ちなみに自分には関係ない、と思っていても、若年性更年期障害や、男性にも更年期がある、ということもまだまだ知られていないかもしれません。男性にもある、ということは私も数年前に初めて知りました。

 

20代の頃は、正直、私の知識不足からもう少し軽く捉えてしまっていたかもしれません。でも、誰にでも起こりうることなんだ、それが体調が辛いことだけでなく、他人の言動によって余計に心身に悪影響を与えてしまうこともあるんだ、と反省しました。

 

そして、こちらのデータにも正直大きな衝撃を受けました。

2018年の調査では、更年期症状があると自覚している40歳以上の女性のうち

・95% が仕事のパフォーマンスに影響がある

・46%が仕事のパフォーマンスが半分以下になる

と回答。また、

・更年期症状により昇進を辞退した人は約50%

・退職したことが ある人は約17%に上る

・症状があったとしても何も対処していない人が多い

 

こんなに?!?!

思っていた以上に多く、驚いたと同時に無知だった自分を恥じました。

 

1点、以前からなんとなく気づいていたことはあります。

スパセラピストとして働いていて、海外(一部の国に偏る部分もありますが)のお客様とお話をしていると、「Menopause (更年期)」、それに関する症状、そして「HRT(ホルモン補充療法)を受けている」など日本人のお客様と比べるとオープンにお話しされているイメージがありました。もしかしたら、たまたま担当させていただいた日本人のお客様はそういった症状を抱えていても、ただ私に話さなかった、もしくは話したくなかっただけなのかもしれません。でも、もし「症状があったとしても何も対処していない人が多い」という場合・・・。色々と考えさせられます。

 

忍耐強く我慢することが美徳とされる文化がまだまだ強い日本。私の母もそんなタイプです。吐き出すところがなくなってしまったら、心と身体の強さは人によって違うので、「私は大丈夫」でも「あの人は大丈夫ではないかもしれない」。反対も同じく。

 

そして、これに伴う経済への負担額は年間約7,000億円?!というデータも経済産業省が出しており、男性女性関係なく、考えなければいけない問題だなと感じます。

 

もちろん、男性は男性なりの、プレッシャーやステレオタイプに悩まされていたり、健康面への不安などもあると思うので、「フェムテック」市場だけでなく「ヘルステック」市場全体の発展が、私たちの心身の健康へのサポートツールの選択肢が増えることに繋がれば良いなと個人的には思っています。

 

 

商品/サービスの話に戻りますが、他にもサプリメントピル、そしてオンラインでの専門医の診断・チャットなども例として挙げられるそうです。

 

 

次回へつづく

ということで、いかにも「フェムテック」!とテクノロジーを駆使して作られたという感じの機器やアプリだけでなく、意外と幅広く、そして既に馴染みのある商品やサービスも含まれるんだなぁということを学びました。

 

とはいえ今後の動きが気になるのは各社がこぞって技術を競っているウェアラブルデバイス。

※Wearable(身につけられる)device(機器、端末)。

 

長くなってきたので次回はそちらと、プライバシーの懸念など気をつけたい点についてなど、取り上げてみたいと思います。興味のある方はよろしければそちらもお付き合いください。

 

 

 

少し前にはstand.fmにて、音声で「フェムテック」についてもお話ししてみました。

よろしければこちらも合わせてお聴きください☺️

#88 最近よく聞くフェムテックって何?(2022Apr26) - 【英語 × 健康/美容】an’s health and beauty | stand.fm

 

 

<参考にさせていただいた記事など>

シーラ・デ・リス、2022年『もし親友が婦人科医で、何でも聞けるとしたら?』

https://www.meti.go.jp/policy/economy/jinzai/R2fy_femtech.pdf

女性向け医療変えるか 急成長フェムテックの可能性 : 日本経済新聞

Femtechとは・意味 | 世界のソーシャルグッドなアイデアマガジン | IDEAS FOR GOOD

フェムテックとは? 女性特有の健康課題に挑むテクノロジーに注目:日経ビジネス電子版

2021年の新鉱脈〜急拡大するフェムテック市場: 日本経済新聞

アップルなど大手有名企業のフェムテック参入で、市場活性化。生理にまつわる差別や偏見を解消 | ランドリーボックス

https://www.bloomberg.com/news/articles/2022-04-12/apple-targets-watch-blood-pressure-feature-for-2024-after-snags

[海外事例にみる継続支援アプローチ編]Femtech(更年期障害領域)における3つの注目事例 - Health Biz Watch - ヘルスビズウォッチ

負担は年間7000億円? 女性の悩み解決「フェムテック」とは:日経ビジネス電子版

デジタルヘルスとは?「人生100年時代」を支えるテクノロジーを解説

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