常識とか価値観の違いとか・・・
イギリスにいた頃、ロンドンの日本食レストランで少しアルバイトをしていたことがあります。
飲食店勤務が初めてだった私は、忙しいお店のスピードについて行くのにただただ必死。お客様は英語だし。飲食店の常識?みたいなものなんてもちろん知りません。
あるときアルバイトの先輩の子(日本人)に、
「食器は熱めのお湯で洗うのが基本、そんなのも知らないんですか?飲食店の常識ですよ」
と言われました。
理由は早く乾き、食器に水滴などの跡が残りにくいから。
ちょっと言い方がきつくて、他にもちょいちょい「あなたは飲食の経験がないから」みたいな態度で接してくる方だったので正直カチンときましたが、知らなかった私が悪いなと思ったし、なるほど、確かに!いいこと聞いた!と素直に思ったのでちゃんと指示に従いました。
飲食はただのバイト〜、これでやってくつもりないのにいちいちうるさいなぁ〜とか1ミリも思わずに真面目に働いていた私偉いな、と思います(笑)。基本楽しくて良い経験になりました。
時は巡り・・・
エステの仕事をしているとき、お茶出し用のカップを(過去の経験を活かし)熱めのお湯で洗っていたら・・・
「お湯で洗ってるの?手荒れるよ。基本なんだけど」
と先輩に言われました。
言い方・・・(笑)。
学ばせていただきました。
でもそう、セラピスト、エステティシャンにとって手は本当に大事。少しでもささくれとか、荒れてガサガサしていたら、お客様にご迷惑をかけてしまう。手のケアをしっかりすることは職業柄とても大事なことなのです。
もちろんそれは大前提に、でもカップが早くキレイに乾くように、ということも意識してどちらも大事にしていた私は、決して何も考えずに熱いお湯で洗っていたわけではないのです。
自分の中で常識、当たり前と思っていても、他人にとっては全く真逆のことが普通で、違うことをしている人を見ると「ありえない!!!なんでそんなことも知らないの?!」と思ってしまう。
こんなのまだかわいいもので、日本と他の国、同じ日本の中でも地域によって全然違うことって本当にたくさんある。
私も海外生活をしている時、「常識でしょ?!なんでそういうことするの?!」と感情的になってしまったこと、何度かあります。本当にありえないと思った。
でも逆に、他人から見て私が常識外れな行動をしているように映ったこともあるかもしれない。
なんだか今思うと恥ずかしいな、なんで知らなかったんだろうということは日本でも海外でもあって、教えてくれる人には感謝でもある。
「教育が大事」とよく聞きます。そんな当たり前のことなんで偉い人たちは言うんだろうと子供の頃は思っていたけど、「教育って本当に大事だな」と日本から出て思った瞬間は多々ありました。
discipline!
と海外では教育とともに語られることがたまにあるのですが、規律、という意味によく訳されます。
日本人は、割と褒められることが多い分野?
順番を守る、ゴミを捨てる・持ち帰る、キレイにする、静かにする、など。多くの日本人にとっては当たり前のことが、海外では逆にできる人が少ない(国もある)。
自分と同じように教育がされていないと、こうなるんだ、ということを目の当たりにした場面もいくつかありました。
もちろん、単純に国や文化の違いもあるし、日本にもできない人はいる。このあたりは話が大きくなりすぎてしまうのだけど・・・。日本ってこんなに素晴らしい!という話がしたいわけでもないです。
ただ逆にそれを知ることによって、違いがこんなにあるんだ、と自分を縛り付けていた何かが解けて、楽になったものもありました。
多種多様な価値観に触れることってこういうことか、と。
なんだか偉そうに聞こえるかもしれないのですが、本当に、自分の思っている以上に世界は広くて、自分が小さな世界に生きているんだ、と気付くことって大事だなと思います。
そして、経験値や想像力が足りないと、無意識に人を傷つけてしまうことがある。
まだまだ知らないこともたくさんあるので、歳をとっても傲慢にならず、謙虚でいたい。
自戒を込めて、ちょっと昔を思い出したので書いてみました。
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